ゼロからのレオロジー
成形加工では樹脂を溶かして流します.このとき与える力と樹脂の流れ方の関係は 重要な意味を持ちます.レオロジーはそのような,外力に対する物質の流れ方(ある いは逆に流れや変形に対する物質の抵抗力)を考える学問です.レオロジーは成形加 工だけでなくきわめて身近でありながら(たとえば歯磨き粉はなぜチューブからは容 易に流れ出るのに歯ブラシからは垂れ流れないのか?)適当な訳語もないために敷居 が高いイメージがあります.また60-70年代に流行したくさん教科書があったの ですが最近はあまり出てこないので独学も簡単ではありません. 本講座は,レオロジーを学びたい方が教科書を独学する(あるいは論文を読む)ため に必要な基礎知識の端緒をつかんでいただくための,ゼロからはじめる一歩です.京 都大学化学研究所の増渕先生が様々な専攻にまたがるタイの理系大学院生向けに行っ た集中講義の内容に基づいており,理工系大学学部生を念頭においた内容となってい ます. レオロジーは何となく必要そうだと思いながら今まで敬遠されていた方,教科書を一 度眺めたもののそのままになっておられる方,この機会にいかがでしょうか. (準備の都合上、 2月26日までにお申し込み下さい。今回は企業内に会場がある ため、必ず事前申し込みをお願い致します)
プラスチック成形加工学会関西支部支部長 木村照夫
1.日 時
- 1日目:平成22年3月 4日(木)午後6時30分~午後8時00分
- 2日目:平成22年3月11日(木)午後6時30分~午後8時00分
- 3日目:平成22年3月18日(木)午後6時30分~午後8時00分
- 4日目:平成22年3月25日(木)午後6時30分~午後8時00分
2.場 所
パナソニック電工株式会社 教養会館 34号会議室
〒571-8686 大阪府門真市大字門真1048
※入構に際して、身分証明書類(名刺も可)、今回の案内状の提示が必要になります ので、必ずご持参下さい↑
3.講師
京都大学化学研究所 増渕雄一氏
4.内容
- 1日目
- レオロジーとは何か,固体,液体とは何か
- 物質の変形と応答をどのように定量化するか
- 物質のレオロジー的分類
- 2日目
- 代表的なレオロジー応答とその応用(粘弾性をのぞく)
- チキソトロピー,シアシニング
- ダイラタンシー(シアシックニング)
- プラスティシティー(塑性変形)
- 3日目
- 粘弾性とは何か
- 線形粘弾性とその解析
- 線形粘弾性の測定とデータの見方
- 非線形粘弾性の測定
- 4日目
- 高分子の粘弾性の分子論的理解
- その現状と課題
5.参加費:
(一日あたりの金額です。なお3回ご参加の方は4回目の参加費は無料 となります)
- 会員 2,000円
- 学生1,000円
- 非会員 4,000円
6.定員
24名
7.協賛
日本レオロジー学会関西レオロジー研究会
8.申込方法
受講者氏名、所属、連絡先、受講希望日を明記の上お申し込みください。
京都工芸繊維大学大学院先端ファイブロ科学部門
プラスチック成形加工学会関西支部事務局 横山敦士宛